本源寺 総門の修復工事完了

歴史・文化
         

津山藩主・森家菩提寺の本源寺(小田中)参道入り口にある総門の修復工事が完了し、10日に落慶法要が営まれた。江戸後期の建築とされる風格漂う姿が、歴史ある城西地区の町並みによみがえった。
 門は高さ約6㍍、幅約9㍍。老朽化が著しく、昨年8月末に着工して全解体。社寺建築を手がける奈良県天理市の施工業者に運んで、古い材を最大限生かしつつ傷んだ部分の繕いを行うなどして再生した。瓦はほとんどを新調して一部を控え屋根に使用して保存。しゃちほこと鬼瓦は欠けていた部分を補修して焼き直した。
 高麗門と呼ばれる様式で主に城門として用いられ、一般的な寺院に建立されているのは珍しいという。袖塀とともに6月末に完成。総工費は約3000万円で、重伝建制度の補助金と檀信徒からの寄付などを充てた。
 法要では華山義道住職が香語を唱えて開門し、参列者約50人が門をくぐった。本堂では僧侶による大般若転読、訪れた人たちが焼香し、総代の牧山政雄さんが「城西地区の文化発展に寄与することを願いたい」とあいさつした。華山住職は「津山城下町の景観が少しでも魅力的になるよう、今後も地域の文化財として門を大切に残していきたい」と話している。


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