本源寺、総門の修復工事始まる

歴史・文化
         

 津山藩主・森家菩提寺の本源寺(小田中)にある総門の修復工事が今月末から始まった。来年3月中旬の完成予定。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された城西地区の町並みに重厚な風格を漂わせ、訪れる人々を迎える。
 高さ約6・5㍍、幅約8㍍で、参道の入り口にある。高麗門と呼ばれる形式で、本屋根と直交するように小屋根を設け、三つの屋根から構成されるのが特徴。高麗門としては大型といい、屋根の両端にしゃちほこもある。寺によると建築年は不明だが、明治28年に描かれた「本源寺鳥瞰(かん)図」に総門が確認できる。老朽化のため門が南側に傾き、瓦も落下するなど危険が指摘されていた。文化財は未指定。
 25日に着工し、解体してできる限り古い材と瓦を生かす。費用は重伝建制度による補助金と檀信徒からの寄付を充てる。
 高麗門は主に城門として用いられ、同寺には明治期に津山城から移されたとの話も伝わる。華山義道住職は「歴史ある建造物として後世に残し、城西の町並みの景観が良くなっていけばうれしい。城西地区の寺にはいろいろな種類の門がありその見学も楽しいので、工事が終わったら散策に訪れてほしい」と話している。


修復工事が始まった本源寺の総門


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