杉本組本命令で津山市警戒区域に

行政・公共 杉本組事務所の出入口に使用制限の命令を受けたことを示す標章を張る捜査員
         

 倉敷市の特定抗争指定暴力団神戸山口組系熊本組の組長宅に発砲したとして特定抗争指定暴力団山口組系3代目杉本組の幹部が逮捕された事件で、県公安委員会は25日、岡山県津山市川崎の杉本組事務所に使用制限の本命令を出した。緊急措置として県警が4日に出していた仮命令が切り替わったかたち。7月には抗争状態にある両組織の活動を制限する「警戒区域」に津山市を指定する。
 主に抗争の激化を抑止するのが目的。組員の集合や活動拠点としての使用を禁じる。効力は9月24日までの3カ月間。仮命令発出後の10、21日に組側から意見を聴取する場を設けたが、ともに欠席していた。
 25日午前11時ごろ、事務所に県警の捜査員や機動隊員11人が立ち入り、県公安委員会から使用制限の命令を受けたことが書かれた標章を出入口3カ所に張り付けた。組長にも送達して伝えた。
 警戒区域となるのは7月7日。多数(おおむね5人以上)の組員の集合や事務所使用を禁じ、違反した場合は県警が逮捕できる。県内ではこれまでに岡山、倉敷市も別の抗争事件などを経て警戒区域になっている。「特定抗争指定暴力団」の指定については期間が終わる7月7日から10月6日まで延長する。
 杉本組の事務所に使用制限の本命令が出されるのも津山市が警戒区域に指定されるのも初めて。
 発砲事件は5月30日に発生し、県警は同日出頭した津山市西吉田、杉本組幹部の男性(58)を銃刀法違反容疑(処分保留)で逮捕した。6月20日には、殺人未遂や建造物損壊などの疑いで再逮捕した。

杉本組事務所の出入口に使用制限の命令を受けたことを示す標章を張る捜査員


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