兵庫県在住の若手作家・村上優さん(30)の個展が、岡山県奈義町中島西のギャラリー「FIXA(フィクサ)」で開かれている。平面画に立体的な細工を施したレリーフ作品が来館者の目を楽しませている。10日まで。
岡山県内では初開催。木製パネルに木質粘土をつけて削るといった浮き彫りの技法を使って、自然界の美しさを表現した意欲作計14点を出展している。
夕暮れ時の情景を捉えた「揖保川」をはじめ、厚い雲の合間から青空が見える「space」など、実際の景色や心象風景を形にした作品が会場にずらり。ハート型の立体模型に鮮やかな夕空や流れゆく雲の様子を書き込んだ「LOVE&PEACE」といったのもある。
また、会場中央に展示されている直径約1.10メートルの円形の抽象画「ひかり」は、作品の真ん中に添えた柔らかな光が印象的で、見る人たちを引き付けている。
村上さんは「作品に対する感じ方や捉え方は人それぞれ。自由に想像して楽しんでもらえたらうれしい」と話している。