4月に義務教育学校・柵原学園が開校するのに伴い、統合する柵原西、柵原東小学校、柵原中学校の「合同閉校式」が16日、同中学校=岡山県久米郡美咲町=で開かれた。柵原西小は創立から42年、柵原東小は31年、柵原中は46年を迎え、3校は長年地域住民らとともに歩んできた歴史に幕を下ろした。
式典には各学校の在校生や卒業生をはじめ、教職員、保護者ら関係者約430人が出席。青野高陽町長が「閉校は子どもの減少によるものではなく、“新しい未来への礎”と捉えてほしい。児童と生徒は力を合わせて柵原学園の歴史の一ページをスタートさせてほしい」とあいさつした。
髙坂満弓柵原西小学校長、御藤博司柵原東小学校長、新免道明柵原中学校長が校旗を黒瀬堅志町教育長に返納した後、御藤校長が「学校が地域に愛され大切にされてきたことに感謝を申し上げる。子どもたちが新たな人間関係を築きながら、前を向いて力強く歩んでくれることを願う」と式辞を述べた。
続いて3校の代表の児童・生徒が壇上で学校生活の思い出を振り返りながら「学校に通えることができたのは一生の宝物。いつまでも忘れない」「たくさんの学びは私たちの心にしっかりと残っている」「3校の伝統を引き継ぎ、すばらしい学園を作っていけるように頑張る」と別れを惜しみつつ、決意を新たにした。
最後は各校の児童と生徒が校歌を高らかに歌い上げた。柵原中2年・車田結君は「中学校にたどり着くまで苦労したきつい登り坂も今ではいい思い出。見守ってくれた地域の人、支えてくれた先生たちに感謝したい」。柵原西小4年・中島湊翔君は「たくさん遊んで勉強して楽しかった。新しい学校では柵原東小学校のみんなとも仲良くなりたい」と話していた。
この後、柵原西小では、PTAが主催したもち投げが行われ、児童は歓声をあげながら楽しみ、笑顔で最後の思い出を飾った。
柵原西小は1982年に大戸、久木、吉ケ原小が統合して創立。卒業生は総勢1670人。柵原東小は93年に北和気、南和気小が統合して開校。現在まで計680人が卒業した。柵原中は78年に双和、吉岡中が統合して設立。延べ3130人の生徒を送り出した。