農林水産省が棚田の良好な景観づくりや環境保全に積極的に取り組む地区を選ぶ「つなぐ棚田遺産」の認定式が25日、選定された各市町村で開かれた。美咲町では同町原田の町役場で、認定書授与式を行った。
同省は、地方自治体や地域住民らが振興に積極的に取り組んでいることなどを踏まえ、美咲町では大垪和西、小山の棚田を選出した。
式では、関係者8人が出席。青野高陽町長が「農地保全や営農をはじめ、さまざまな事業に地域が一丸となって尽力したことに敬意を表す。農業を取り巻く環境は厳しく課題はあるが、農業者のみなさんが働き続けられるようにしていきたい」とあいさつ。棚田保全地区連絡協議会・横川守会長(69)と小山棚田米生産組合・草地茂代表(67)に証書を手渡した。
横川会長は「大垪和西地区は担い手が若い世代へと交代していっているので大きな励みとなる。今後も人材を育てていきたい」、草地代表は「美しい景色を守っていこうという強い思いにつながった。小山地区は高齢者が多いが、PR活動に励んで若い担い手を呼びこみ、活性させていきたい」と話した。
続く認定式はリモート形式で開かれ、金子原次郎農林水産大臣が「長い年月をかけてできた次代に受け継ぐべき国民的財産。これからも棚田地域の発展のために力を尽くしてほしい」と述べた。
同町のほか、県内では真庭、美作市、久米南、和気町も選ばれた。
棚田認定美咲