日本各地に伝わる盆踊りなどの民俗芸能「風流踊(ふりゅうおどり)」のひとつとして、ユネスコ無形文化遺産に選ばれた岡山県真庭市蒜山地域の「大宮踊(国重要無形民俗文化財)」の保存会長らが14日、太田昇市長に登録記念式典で認定書を授与された喜びを報告した。
風流踊は、特徴的な民俗芸能として政府が申請し昨年11月末、24都府県の41件が決定、登録され、県内は笠岡市の「白石踊」と2件のみ。記念式典は今月10日、東京霞ヶ関の文部科学省講堂で行われ、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の認定書(複製)が各団体に伝達された。
小谷宣好副会長(69)=岡山県真庭市=と市役所を訪れた福井章雄会長(75)=真庭市=が認定書を見せながら「全国の保存団体の皆さんが集い、永岡文部科学大臣から受け取った。これからも伝統をしっかり引き継いでいきたい」と話した。
太田市長は「脈々と受け継がれてきた農村の文化であり、登録は地域の振興につながる。市も引き続き支援していく」と述べた。
大宮踊は、蒜山地域の老若男女が神社や寺などで五穀豊穣、子孫繁栄を願う盆踊りで、優雅な「あおい」、歯切れの良い「しっし」、ユーモラスな「まねき」といった所作がある。今夏は22日の徳山神社=真庭市=を皮切りに、8月15、17日の福田神社=同=など15カ所で予定。