お盆を前に、仏花などとして需要が高いリンドウの出荷が岡山県苫田郡鏡野町で最盛期を迎えた。濃い青紫色に気品と清涼感が漂う。
同町は旧奥津町時代に高地の冷涼な気候を生かして50年以上前に栽培が始まった歴史ある産地。奥津のほか、上斎原、富、鏡野地域で13戸が手がける。
奥津花き生産組合リンドウ部会の森浩介部会長(49)=富西谷=は、岡山県オリジナルの「おかやま夢リンドウ」をメインに7品種を栽培。今季は猛暑が続き、暑さ対策に苦労したものの、品質は良好で鮮やかな色のリンドウが育ったという。
「鏡野町のリンドウは涼しい気候に育まれた濃い青紫色が特徴。フラワーアレンジメントなどでも楽しんでほしい」と森さん。
お盆用の収穫は10日まで続き、秋の彼岸用などと合わせて計約15万本を岡山や高松、関西方面の市場に出荷する。町内の道の駅などにも並ぶ。