岡山県美作市内への水素発電所の立地に向け、同市は7日、再生可能エネルギーを活用した発電事業などを手がける「CEF H2」(東京)と立地協定を結んだ。脱炭素電源の新設を後押しする国の制度「長期脱炭素電源オークション」で同社が採択されることが条件。投資規模は1000億円超の見込みで、2031年か32年の稼動開始を想定する。
協定書によると、同社は来年1月に経済産業省が実施する同オークションを落札した場合、市内で14万9900㌔ワットの水素による発電事業を実施。市に対して、年間2億円以上の企業版ふるさと納税を行うほか、建設と操業に必要な物資は地元企業を優先的に活用、雇用面でも100人程度の地元採用に努める。
計画では、水と太陽光パネルの電気を使って水素を作り、それを燃料にタービンを回して発電するプラントを整備。作った電気は売電する。太陽光パネルの下では農業を行い、特産物の開発にもつなげる。
締結式は同市美来の市役所であり、萩原誠司市長と同社の鎌田宏之代表取締役が協定書に署名した。萩原市長は「継続的なふるさと納税は大きな財源になり、市民生活を支え、新規事業もできる。まちづくりの新たなパートナーが増え、喜びを感じる」とあいさつ。
鎌田代表取締役は「電力需要を考えた場合、美作は関西圏に近く、経済発展のプロセスでも伸びしろがある。農業も大切にしながら、田園風景が維持された中で次世代のエネルギー資源が活用できるプラントを作りたい」と述べた。