江戸期のオランダ料理再現 祝い膳で日蘭交流に思いはせ 洋楽資料館友の会の祝賀会で/岡山・津山市

歴史・文化 再現した江戸時代のオランダ料理を味わう参加者
再現した江戸時代のオランダ料理を味わう参加者=岡山県津山市で
         

 岡山県津山市にある「津山洋学資料館」の友の会創立40周年記念祝賀会「阿蘭陀料理の夕べPART9」が4日、同市のザ・シロヤマテラス津山別邸で開かれ、会員や一般参加者約70人が書物から再現した江戸時代のオランダの祝い膳料理を楽しんだ。

 小原龍二会長が「コロナ禍のため祝賀会も2年延期して今日となったが、往時の日蘭交流に思いをはせながらひとときを楽しんでほしい」とあいさつ。

 下山純正同館名誉館長と小島徹館長による同会オランダ事業にまつわる対談に続き、蘭学者・森島中良が1787(天明7)年に刊行した『紅毛雑話』に記された「阿蘭陀正月として出島で食された祝い膳」のメニューが出された。ハムのルーツ「フラートハルコ」、タイのバター炒め焼き「コストヒス」、カモローストのオレンジ風味煮込み「ブラートルエントホーゲル」、具だくさんのコンソメスープ「パティソップ」といった料理で、参加者は歓談しながらゆったりと味わっていた。

 津山市の会社員・田中営子さん(57)は「それぞれ素材の風味を生かして味付けにも趣向が凝らされ、とてもおいしい」と話した。

 津山洋学資料館友の会は1981(昭和56)年創立。同館を拠点に講演会や研修旅行などの活動を続け現在、会員320人がいる。


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