美作大学・同短期大学部沖縄県人会の学生たちは22日、同大体育館(岡山県津山市北園町)で太平洋戦争末期の沖縄戦をテーマにした創作劇「時をこえ」を上演し、観客約400人に命や平和の尊さを訴えた。
同会メンバーが沖縄を訪問し、戦後を過ごした人の話や資料などを参考に脚本を制作。物語はおだやかな日々を過ごす一家族が戦争の波に巻き込まれていく様子を描いている。
ガマと呼ばれる避難先の洞くつで飢えや死への恐怖に怯える子ども、武器を手に戦地で戦う兵士、攻撃に逃げ惑う住民らを熱演。最後に家族を失い残された姉妹が生きる決心をする姿などを演じ、「命は他に変えることのできない大切な宝。身近な人を大事にし、一人一人が平和を守りつないでいこう」というメッセージと気迫あふれるエイサーを披露し、観客は盛大な拍手を送った。
会社員の岩田直子さん(53)=山北=は「生徒たちの表現力が素晴らしく、特にガマの中で赤ちゃんが泣いているシーンが印象的で感動した」と話した。
沖縄戦が終結したとされる「慰霊の日」に合わせ、2013年から毎年行っている。
