一人暮らしのお年寄りに食べてもらおうと、津山商業高校(岡山県津山市山北)の生徒たちが2022年12月20日、「孫心(まごころ)弁当」を作り、城北西・東地区の86歳以上の高齢者約86人に届け喜ばれた。
福祉教育、社会貢献の一環として1991(平成3)年から続けていたが、コロナ禍の影響で一端中止に。高校生たちの強い思いもあり3年ぶりに再開した。
今回、3年生の家庭クラブの希望者32人が、高齢者の好みに合うよう栄養のバランスや食べやすさに配慮した献立を作成。地元の食材などを使い「さつまいもご飯」「鮭の塩こうじ焼き」など9品を朝から手分けして調理し、出来上がると弁当用トレーに彩りよく詰めた。
同地区の民生児童委員の案内で各家を訪問。沼の女性(89)宅には、同クラブの会長・小原達奏さん(18)と副会長・前田小春さん(17)が訪れ「感謝の思いを伝えようと心を込めて作りました」と手渡した。女性は「すてきなプレゼントを頂けるなんて本当にうれしい。こちらも感謝している」と笑顔で話した。
取り組みは、歳末たすけあい募金を活用し、市社会福祉協議会などと共同で行っている。一昨年と昨年は代わりに「孫心届け隊プロジェクト」を実施し、手作りの手袋やマフラーを贈った。
津山商業高生手作り1人暮らしのお年寄りへ