津山圏域クリーンセンターへのごみの持ち込み急増/岡山・津山市

経済・産業
         

 津山圏域クリーンセンター=岡山県津山市=への一般のごみの持ち込みが、3月から急増している。一向に減らず新型コロナウイルスの感染が懸念されるとして、2日から6日までの受け入れ停止が決まった。何が起きているのか。
 30日午前11時過ぎ、一般車両の搬入口の前には、長い車列ができていた。不燃物の袋や粗大ごみが山のように荷台に積まれた軽トラックも少なくない。後方の道路脇には、1時間待ちと書かれた看板が置かれていた。
 管理する津山圏域資源循環施設組合によると、最近、このような日は珍しくない。200〜300メートルにわたって車が並び、2時間待ちになったこともあったという。
 搬入台数を昨年の集計結果と比較してみると、3、4月は25日時点で、すでに平日が計6544台(前年同期5215台)で26%増、土曜日と祝日が計3062台(同2956台)で4%増。1日平均では、平日が168台(同131台)で29%増、土曜日と祝日が341台(同247台)で38%増だ。
 引っ越しシーズンの3月中旬から4月上旬にかけて増加し、その後落ち着いてから、帰省する人が多くなる下旬からの大型連休で再び上昇に転じるのが例年の傾向だが、今年は高水準を維持し続けているという。
 「他の施設も同様の状況と聞く。不要不急の外出自粛とともに家にいる時間も確保され、掃除したり整理したりする家庭が増えたのではないか」。新型コロナウイルス感染拡大による生活の変化が影響したと同組合はみる。
 この日、家電やふとん、工具などを軽トラックの荷台いっぱいに積んで来た岡山県苫田郡鏡野町の男性(60)に実際に尋ねると、「どこにも出かけられず特にやることもないので、いらない物をまとめて捨てる」と語った。祝日の29日は天気が良く、家族と一緒に片付けをして過ごしたようだ。
 違った事情の人もいたが、同じような理由で粗大ごみなどを持ち込んだ人は、他にも何人かいた。
 受け入れ停止を判断した背景には、地域にとって欠かせない社会インフラとの考えがあるという。日々数百人と荷降ろしなどの際に接触し、物も一つ一つ消毒できないとし、「職員に感染者が出た場合、事業が継続できない可能性がある」と危惧する。7日から再開するが、「不急のごみの搬入は控えていただきたい」と呼び掛けている。
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一般のごみの搬入口に向かって列をなす車=30日午前11時6分


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