稲刈りの時期を前に、津山圏域消防組合は24日、農作業中の事故の救助に向けた研修を高野本郷の中四国クボタ岡山事務所で行った。救助隊員たちは安全で迅速な活動につなげるために大型農機具の扱い方などについて学んだ。
中央、東、西消防署の36人が参加。講師を務めた中四国クボタの岡山第1ブロック長・河本和智さんらは「後ろ向きで進んでいる時、あぜに乗り上げて転落した」「機械に巻き付いたわらを取り除こうとして手をはさんだ」など、今までに起きた事故の事例を挙げた。
トラクターやコンバインの仕組みについて説明した上で、「手や足を挟まれた人を助ける場合、分解することも視野に入れてほしい。簡単に部品が外れるので切断するよりも早く救助できる」といった方法を教えた。隊員たちはメモをとったり、ビデオに収めたりして熱心に聞いていた。
東消防署・寺坂礼二消防副士長は「普段取り扱っていない機械について知れた。学んだ内容を他の隊員たちと共有し、訓練に生かすようにしたい」と話した。
今年4月から8月24日までに同組合管内で発生した農作業中の事故は3件。このうち2件が死亡事故となった。同組合は「農機具の取り扱いには十分に注意してほしい。マニュアルを守るように心がけて」と呼びかけている。
p
農機具の前で研修を受ける救助隊員たち
津山圏域消防組合 農作業事故の救助に向け研修
- 2021年8月26日
- 行政・公共