津山さくらまつりが開かれている岡山県津山市山下の津山城(鶴山公園)は4、5の両日、天候に恵まれ、絶好の花見日和になった。新型コロナウイルスの影響で観光客が大幅に減少する中、2日間で1万1288人が満開の桜を楽しんだ。
市観光協会によると土曜の4日は今季最高の5915人、5日は5373人が来園。開幕した先月28日からの合計は2万4014人で、例年の3割程度にとどまるという。
同城の桜は2日に満開になり、現在ピークを迎えている。5日は最高気温12.8度と、少し肌寒かったものの市内外から家族連れやカップルらが来園。青空の下、備中櫓(やぐら)を借景に咲き誇る桜や、本丸から眼下に広がる〝桜色のじゅうたん〟に感嘆の声を上げていた。家族3人で訪れた馬場貞子さん(77)は「何十年ぶりに来ましたが、県南の桜の名所とはまた違った魅力があり、特に上から桜を見下ろす景色が素晴らしかった」と話した。
行楽客の中には「イベントがなくても存分に桜を楽しめた」と話す人の一方、石垣の整備に伴い伐採された本丸の枝垂れ桜を惜しむ声も聞かれた。
まつりは12日まで。集客イベントを中止し、宴会の自粛が呼びかけられている。
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満開を迎えている津山城の桜=5日