津山市立図書館の歴史講座「伊能忠敬津山を歩く」の前編が10日、新魚町の同図書館で開かれ、美作文化財保護委員の橋本惣司さん(林田)の話に歴史ファンらが聞き入った。
3月に橋本さんの妻の母方の高梁市にある旧家の襖の下張りから、伊能忠敬の測量隊の補足史料を発見。村名や人足数、荷物持ち、案内、梵天持ち、縄引きなどの役割が記されている文書、村ごとに隊の人足賃などが書かれた文書について説明した。
佐原の酒造家の養子となり、50歳で隠居したのち江戸へ出て暦学を学んだ伊能について「55歳で17年かけて全国の測量に取りかかり、陸上測定距離は4万3708?、方位測定回数は15万回を数える大事業だった」と強調した。
さらに「測量は少数でするイメージが強いが、実際には周辺の村から大勢の人が駆り出され、人馬の調達、宿場の用意など多ければ90人。吉井川は、下流域は測量されたものの、上流域や加茂川は残念ながら測られなかった」とし、津山での詳細は後編に持ち越した。
後編は9月4日、同会場で開かれる。
津山市立図書館の歴史講座「伊能忠敬津山を歩く」の前編 開催
- 2022年7月16日
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