津山市立図書館の歴史講座「伊能忠敬津山を歩く」の後編が4日、新魚町の同図書館で開かれ、美作市文化財保護委員の橋本惣司さん(林田)の話に歴史ファンらが聞き入った。
江戸時代に日本全土を初めて実測した伊能忠敬が、1813年に津山を訪れた際の様子を古文書や伊能の測量日記を用いて解説。「2班に分かれた測量隊18人は、関貫のある筋違橋安岡町から西今町翁橋を1日半かけて歩いた。測量を終え南下したが、大雪で再び津山に引き返した」と話した。
津山藩が村民に出した通達について「食事内容や通行する道筋の掃除、宿の広さなどが記載されており、藩や村民にとっても一大事だったことがうかがえる」と分析。測量日記は「津山の地形や支配する領主、宿までの距離、天気など事細かに記録されていて大変貴重。伊能の功績は今も日本や世界で評価されている」と話した。
前編は7月10日にあり、橋本さんが発見した測量隊の補足資料や測量方法などについて説明していた。
津山市立図書館の歴史講座「伊能忠敬津山を歩く」