「新しいまちづくり『写真集と映画』で津山の魅力再発見!」(津山街デザイン創造研究所主催)が24日、川崎の津山東公民館研修室で開かれ、市民ら約100人が歴史的建築など地域の魅力について認識を深めた。
写真集『津山 美しい建築の街』を発刊した紀行作家・写真家の稲葉なおとさん(62)=東京都=が講演。「時間」「天候」「季節」にこだわった撮影にふれ、冠雪の朝を狙った津山高校本館(椿高下)などの掲載カットを見せながら「明け方や夕暮れは特に美しく変化し、まちにシンボライズされる」と強調した。
さらに鶴山八幡宮(山北)では組物や蟇股(かえるまた)の意匠、旧妹尾銀行林田支店(川崎)では格天井や和洋折衷の外装、津山文化センター(山下)では軒に連ねた四つまたの斗栱(ときょう)といった社寺建築の流れをくむ特徴や見どころを説明。ネコを手なずけ”モデル”にした1枚の裏話も披露した。
熱心に聞き入る参加者に「東西4㌔ほどの範囲に江戸時代から明治、大正、昭和期までの名建築がこれほどあるまちをほかに知らない。魅力を再発見してほしい」と呼びかけた。
この後、津山を舞台にした短編映画「十六夜の月子」「ホルモン女」を観賞したほか、同所のポート・アート&デザイン津山で稲葉さんの写真展も見学。
山北の主婦・山田紀子さん(62)は「見慣れた建築の知られざる素晴らしさを教わった。市民として誇れるよう改めて実物をじっくり見て回りたい」と話した。
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津山の美しい建築について話す稲葉さん
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