津山洋学資料館(岡山県津山市)の本年度前期企画展「資料が秘めた物語Ⅳ」が11日、西新町の同館で始まった。製作された歴史的背景や作者の人物像に迫った書物が来館者の興味を引いている。7月30日まで。
同館の所蔵品の中から学芸員たちが選出した27点を展示。「蔵書から見る医家の学問」「蘭学修業の難しさ」といった九つのテーマごとに約150年以上前の貴重な医学書や図鑑が並ぶ。
このうち、津山藩医・宇田川榕菴(1798〜1846)が描いた古代ギリシャの医者・ヒポクラテス像などからは、西洋医学の基礎をつくり「医学の父」と称される偉人から榕菴が大きな影響を受けていたことが読み取れる。
里帰り中に立ち寄ったという東京都の一力和美さん(62)は「津山の歴史をつくってきた人たちのすごさがうかがえる。地域の子どもたちや東京の人たちにも知ってもらいたい」と話していた。
午前9時〜午後5時。津山さくらまつり期間中(25日〜4月9日)は休まず開館、それ以外は毎週月曜日休館。入館料一般300円、高校・大学生・65歳以上200円。
問い合わせは、同館(☎0868-23-3324)。
津山洋学資料館(岡山県津山市)の本年度前期企画展「資料が秘めた物語Ⅳ」/ 岡山県津山市