岡山県津山市小原や総社などにまたがる中世山城・神楽尾城跡(市史跡)で10日、春の登山会が開かれた。子どもからお年寄りまで65人が心地よい汗を流し、山頂の本丸跡から360度の眺めを満喫した。
地域の史跡に親しんでもらおうと、神楽尾城跡保存協力会が毎年開催。早春の日差しの下、神楽尾公園を出発し、息を弾ませて標高308メートルの本丸跡を目指した。防御のために設けられた曲輪(くるわ)や土橋といった遺構を見学しながら40分ほどで登頂。津山盆地を一望する眺めに歓声を上げた。
協力会メンバーから「神楽の音が夜ごと聞こえてきたので神楽尾山と名付けられた」「周囲を広く見渡すことができ、美作国府の背後にあって古くから重要な場所だった」と歴史を説明。紙ひこうき飛ばしを楽しむなどして交流を深めた。