耐震改修を終えて1日にオープンした岡山県津山市山下の津山郷土博物館は、常設展示を大幅にリニューアルした。貴重な収蔵品が新たに並んだほか、時代ごとの解説パネルを設置して歴史を分かりやすく紹介している。
展示コーナーに「津山の弥生文化」「古墳の時代」「美作国の成立と国分寺」「戦国の争乱」「森家と松平家」といったパネルを設置。1階には市内で出土した石器や土器、馬具、耳環などを並べた。中国の顔料「漢青」が国内で初めて確認されたガラスの管玉(弥生時代)もあり、注目される。
2階では、県重文に指定された津山市宮尾の久米廃寺出土の仏像(塑像仏=そぞうぶつ、塼仏=せんぶつ)=ともに奈良時代=を展示。これまで久米歴史民俗資料館・民具館=津山市=で保管していたもので、県内の古代寺院では出土例がなく、貴重な資料とされる。
また映像コーナーや、デジタル化した博物館の収蔵資料をパソコンで見られるコーナーもある。
約10万点の資料を所蔵する同博物館では「約30年前に博物館として開館以来、常設展示のリニューアルは初めて。分かりやすいようにパネルも設置したので、多くの人に津山の歴史史料を見てもらいたい」と話している。
同館では現在、リニューアルオープンに合わせた「天華百剣と名刀写し展」が5月24日まで開かれている。
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リニューアルされた常設展示の展示品