ミニ企画展「世界の布Ⅰ―インドネシアの絣(かすり)―」と「ミニミニお正月展―子(ね)から丑(うし)へ―」が山下の津山郷土博物館で開かれ、来館者が興味深そうに見学している。2月14日まで。
多様な文化を持つインドネシアの布の中から主にスンバ島の絣(イカット)を中心に、市内の個人所蔵の7点を展示。生命復活を意味する海老(えび)や天上界を象徴する鶏(とり)の文様を大きくあしらった男性用の腰巻、縦と横の両方に絣糸を用いて複雑な模様を構成した貴重な作品などが目を引く。
えとに関する津山ゆかりの資料を並べたお正月展は13点。津山藩士の飯塚竹斎による「大根鼠(ねずみ)図」、市出身で第1回ピエール・カルダン賞を受賞した庄野ヒカルのかわいらしい郷土玩具の絵、市出身の画家・河井達海の牛のスケッチ画などがある。江戸時代の親孝行の実例を収集した『美作孝民記』には、病に伏す夫や子どもらの世話をしながら働く女性が炭を担ぎ、荷を載せた牛を引く様子が描かれている。
同館は「コロナで遠出ができない中、インドネシアの多様な文化や、えとにちなんだ地元関連の作品を気軽に楽しんでほしい」と話している。
入館料は常設展と共通(一般300円、65歳以上・高校・大学200円、小・中学生無料)。午前9時〜午後5時。月曜休館。
問い合わせは、同館(☎224567)。
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1多彩な文化を現すインドネシアの絣