地域の防火・防災に向け決意を新たにする「消防出初め式」が7日、岡山県津山市を皮切りに美作地区で始まった。初日は津山圏域消防組合(水田啓介消防長)と津山市消防団(竹内英記団長)が横山の津山河岸緑地南岸で、市民らを前に入場行進や一斉放水を披露した。
同消防組合員をはじめ、中央、北部、西部、東部、勝北、阿波、加茂、久米の計8方面隊38分団員計約835人が参加。ポンプ車やはしご車など97台が並ぶ前で、先導の赤バイ2台に続いて入場していった。
式典では、元日に発生した「能登半島地震」、2日の羽田空港で起きた航空機事故での犠牲者に哀悼の意を表し、被災者を見舞う思いを述べた後、同組合管理者の谷口圭三市長は「レジリエンス(困難な問題や危機的な状況に直面しても立ち直る力)を高めていく思いが一層強くなった。住民の命と財産を守るためにみなさんの支援や尽力が必要。災害への対応能力が向上する年にしよう」と訓示。
続く竹内団長や水田消防長は「近年の災害は複雑な対応を迫られる」「訓練によって得た知識や能力が十分発揮できるように精進していこう」などとあいさつした。また優良団員や職員、永年勤続功労者の表彰式も行われ、計319人の活動と功績がたたえられた。
式典の後には、集まった全消防車両が吉井川に向けて一斉に放水を開始。赤、青、黄色に着色された水が勢いよくアーチを描き、観客から拍手や歓声が沸き上がった。