美作地域の高野山真言宗寺院でつくる「美作八十八ケ所霊場会」が主催する「お砂踏み」が5日、岡山県津山市山下の津山文化センターで開かれた。檀徒をはじめ、違う宗派の参拝客も来場し、各札所から集められた砂の上に立ち無病息災などを祈念した。
「高野山真言宗第七地域伝道団特別伝道大会」に合わせて実施。お砂踏みには、美作八十八ケ所霊場の各札所境内の砂が使われており、1カ所ずつ踏んで祈ることで実際に巡礼したのと同じ利益(りやく)があるとされる。
会場には第1番札所・法輪寺(美作市大聖寺)から第88番札所・霊山寺(同市川上)までの仏壇が設けられ、来場者たちは敷物が被せられた砂の上に乗り、掛け軸に描かれた各寺の本尊に向かって手を合わせた。すべてを回り終えると、真言宗の開祖・弘法大師(空海)が修行したと伝わる中国西安市の青龍寺から拝受した砂の上で加持祈祷。
心身ともに鍛えようと夫婦で寺巡りに取り組む二宮の髙尾桂子さん(80)は「久しぶりにお砂踏みをして心が清められたように感じている。最後に祈祷していただきとても幸せな気持ちになった。ありがたく思う」と笑顔で話していた。
このほか、限定御朱印の授与やオリジナル仏画の制作、屋台でグルメの提供などがあり、喜ばれた。
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