強い粘りと豊かな風味が特長の岡山県真庭市特産のヤマノイモ「銀沫(ぎんしぶき)」の選果が30日始まった。11月9日から市内の直売所などで販売する。
かつやまのいも生産組合では、勝山地区を中心に市内43戸が約3ヘクタールで栽培。今年は猛暑の影響で例年より生育が遅くやや小ぶりだが、品質、収量ともに上々という。収穫は12月ごろまで続き、昨年より5トン多い20トンの出荷を目指す。
この日は市内の生産者約20人が持ち寄ったイモ1トンを等級ごとに分けて重さを量り、箱や袋に丁寧に詰めていった。
銀沫は、粘り強さに加え、アクが少ないためすりおろして時間がたっても白色のまま変色せず、豊かな風味と甘みが特長。全国的にも産地が少なく、栽培も難しいことから「幻のヤマノイモ」と呼ばれる。
市内の直売所やJAのオンラインショップで購入でき、綱島孝晴同組合長(70)は「すりおろしてみそ汁に入れたり、おろしたてをのりに巻いて磯辺揚げにしたりしてもおいしい。ぜひたくさん味わって」とPRしている。