警察庁の「犯罪被害者週間」(25日~12月1日)に合わせた「犯罪被害者支援パネル展」(市環境生活課主催)が25日、岡山県津山市山北の市役所1階市民ロビーで開かれ、被害者に対する理解と配慮を求める掲示ポスターに、来庁者たちの関心を寄せている。29日まで。
2018年から企画に協力している美作大学社会福祉学科のサークル「犯罪被害者支援研究室」のメンバーが調べを基に資料を作成。ポスター10枚にして展示している。今回はSNSにおいての誹謗中傷の問題に触れ、被害者が受ける心理、経済、社会における影響について分析した結果を発表。
さらに、自分の好みや価値に合う情報のみ供給される「フィルターバブル」、特定の意見や思想が増幅していき、情報の真偽に対して人間の判断を鈍らせる「エコーチェンバー現象」のほか、「批評と中傷の違い」などに触れ、いさかいが起こる社会的背景や人間の心理を指摘している。
市環境生活課は「被害者だけでなく、その家族や遺族も生活の中で困難に直面している。周囲の無理解がさらに当事者らを傷つけて追い詰める。平穏な生活を取り戻すにはみなさんの理解と協力が必要」と呼び掛けている。