狂言師の田賀屋夙生さん(74)と息子の島田洋海さん(44)による「狂言体験授業」が11日、天津小学校(真庭市日名)で開かれ、5、6年生49人が古典芸能の奥深さにふれた。
田賀屋さんは室町時代にできた狂言の歴史と現代劇の違いを説明。「大道具を使わず、役者はそこに木や実などがあるように演技をし、観客は想像して楽しむ」と前置きをし、島田さんと一緒に木に実る柿を盗んで食べた山伏と柿畑の主とのやり取りをコミカルに演じる「柿山伏」を披露した。
この後、島田さんと子どもたちは、背筋を伸ばして腰を落とす立ち方やすり足で歩くといった能や狂言独特の動作を練習。大きな身振り手振りで、「はーっ、は、は、は」と笑い、「へーっ、へ、へ、へ」と泣く感情表現の仕方を学んだ後、「柿山伏」の一場面、山伏が柿の木に向かって石を投げる演技に挑戦した。
6年生の梶清景音君(12)は「今日は楽しかった。独特の動作を演じるのは思ったよりも難しい。良い演技をする役者はすごいと感じた」と話した。田賀屋さんは「実際に体験して、古典芸能を身近に感じて楽しんでくれるのがうれしい」と語った。
この後、木山小学校や落合小学校でも同様の授業行った。12月にも遷喬小学校など真庭市内の小学校4校で開く予定。
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「柿山伏」の一場面の演じる島田さんと児童ら
狂言師の田賀屋夙生さん(74)と息子の島田洋海さん(44)による「狂言体験授業」が11日、天津小学校(真庭市日名)で開催
- 2020年11月13日
- 教育・保育・学校