創作家グループ「玄美会」の第15回展が新魚町のアルネ津山4階・市立文化展示ホールで開かれ、絵画や版画、書など多彩な秀作が来場者を魅了している。23日まで。
ベテラン美術家でつくる同会(下山中会長)の会員13人が、近作45点を出展。
日本画ではナンテンやフキノトウといった四季の植物、水墨画では霧に浮かぶ備中松山城、水車のある風景、油彩は残雪の那岐連山、紅葉の布滝、地球温暖化をイメージした空想的な作などが描かれ、いずれも円熟味を醸す。
木版画では墨色の濃淡で表現した衆楽園の雪景色、多色刷りによるスイレンも印象的。書は奔放な筆遣いでしたためた短歌、七福神の篆(てん)刻もある。
埼玉県朝霞市の女子大学生(19)は「どれも素晴らしいが、モノクロームなのに味わい深い版画や奥行きを感じさせる水墨の風景を新鮮に感じた」と話した。下山会長は「キャリアを重ねる中で会員それぞれの表現、作風を追求している。この1年間の成果を見てほしい」と呼びかけている。
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油彩などの秀作に見入る来場者
玄美会展示会