環境保全と山間地域に貢献するビジネスモデルの構築を目指すNPO法人「木にかえる」(田中健昌理事長)は24日、阿波の工房「Kijishi―M」で新しく導入した木工切削加工機の披露会を開き、木製品販売の新事業を紹介した。
機器はコンピュターで制御し、自動加工するCNC工作機械(横140㌢、縦235㌢)で、操作は、設計支援するツール「CAD」のデータを付属の制御装置に取り込んで行う。厚み約3㌢の木の加工もできる。価格は330万円。
短時間で効率的に小物などの量産が可能になる。自社にあるレーザーカッターと3Dプリンターと併用するとさまざまな製品が作れるようになり、販路の開拓や拡大につながるという。
この日は、県や市の地域づくり推進課の職員、各事業所の関係者ら9人が参加。田中さんは、厚さ0・7㌢の板でクマの形をしたコースターを作るデモストレーションをした。参加者からは「金属にない木の風合いが良い」「プラスチックの代わりになる商品が作れる」などの意見が出た。
田中さんは「機械を使うことで、低予算で小規模な事業が可能になる。中山間でもできる仕事として広げていきたい」と語った。
同法人は2018年に地域おこし協力隊を終えた田中さんが立ち上げ、自然保護を目的にプラスチックの使用を減らす製品づくりをしてきた。11月ごろに阿波商店で木工体験教室を開くほか、インターネットなどを利用した販売を予定している。
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事業の説明する田中さん
環境保全と山間地域に貢献する、NPO法人「木にかえる」
- 2020年9月29日
- 経済・産業