9月定例県議会の一般質問で、田野孝明議員(自民、津山市・苫田郡・勝田郡)=写真=は、県内への首都機能移転に対する考え方、つやま自然のふしぎ館の活用などについて当局をただした。主な質疑は次の通り。
田野県議 コロナ禍で明らかになった課題の一つが首都東京への一極集中がぜい弱性を秘めていること。直下型地震が発生した場合の大きな被害も想定されており、首都機能の分散化は待ったなしと言える状況。吉備高原の地盤は1億1000万年前から安定しているとされ、比較的安全な地域と思われる。感染症の状況や直下型地震の懸念を踏まえ、県が首都機能の受け入れ先として名乗りを上げるべきでは。つやま自然のふしぎ館や森本慶三記念館の建物や資料は価値が高く、情報発信の仕方次第では新たな誘客、県の魅力アップにつながると考える。ただ老朽化が否めず、もっと余裕を持った展示方法ができればさらに見栄えがする。観光資源として生かせるよう、津山市と連携して取り組んでほしいが所見は。
伊原木知事 首都機能の移転については国が早期に取り組むべき課題と認識する。県としてはこれまで政府関係機関の移転について地元自治体と連携して取り組んできており、県単独に加え、全国知事会などを通じて国に対し、積極的な検討を働きかけるとともに、災害リスクの低さや優れた拠点性など本県の優位性をさまざまな場面を活用し、情報発信していきたい。
鍵本教育長 つやま自然のふしぎ館などの建物や所蔵資料は観光振興、誘客を図るため大変有効と考える。建物の老朽化対策については、国登録有形文化財である森本慶三記念館を公開活用目的に整備する場合、国の補助対象となる。県教委として制度を詳しく説明するとともに、老朽化対策や展示方法などに関する技術支援をしたり、その内容を情報提供することにより、津山市と連携しながら地域の観光振興を支援していきたい。
田野孝明議員 9月定例県議会一般質問
- 2021年10月19日
- 行政・公共