画家・金原寿浩さん(59)=群馬県桐生市=の個展「海の声―いまだ波高し―」が西今町のカフェ&ギャラリーNishiIma25と付近の蔵で開かれ、東日本大震災の被災地などを描いた作品に来場者が見入っている。6月12日まで。
木炭や墨などモノクロで表現した絵画を中心に48点を出展。
福島第一原発、第二原発の周辺に放射性廃棄物を詰めたフレコンバッグが無数に並ぶ「ふるさとをかえせ」、児童たちが津波の犠牲になった大川小学校(宮城県石巻市)で桜が咲く震災前の情景「サヨナラはしない」といった大作が印象深い。さらに原発の恐ろしさをキノコ雲で表現した作、文殊菩薩に高速増殖炉のイメージを重ねた金属の立体作品もインパクトを放つ。
東北被災地のほか「沖縄鳥瞰図」「ガジュマルの唄」「岩倉神社 倉敷」などもある。
鏡野町地域おこし協力隊員・河内大樹さん(30)=奥津川西=は「大学時代に茨城県で経験した大震災を思い出すとともに、痛々しい現実や原発に対する恐怖感、復興が進んでいない状況も伝わってきた」と話した。
午前11時〜午後5時。定休日は月、火、水曜日。
問い合わせは、NishiIma25(☎080―5907―1663)。
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東日本大震災の被災地を描いた大作に見入る来場者
画家・金原寿浩さん(59)=群馬県桐生市=の個展