9月2、3日に東京都で開かれた小学生クライマーの登竜門「第6回全国ボルダリング小学生競技大会」で、岡山県津山市立高野小学校6年の江見昇真君が4位に食い込んだ。表彰台を逃した悔しさをかみしめながら「オリンピックに出られるようなプロクライマーになりたい」とさらなる高みを目指して練習に励んでいる。
保育園年長組のとき、父親の敏明さん(40)と市内のクライミングジムに行き「ホールドを触る感覚が楽しかった」とすっかり魅了された。小1のときに今もホームにしている同県倉敷市のジムに通うようになり、さまざまな大会に出場。地方大会では優勝を含め上位入賞の常連だが、今回初めて全国大会で上位争いを演じた。
同競技大会はボルダリングキッズツアー(JBP)大阪大会で優勝して参加優先権を得た。大会には過去最多となる208人が集結。江見君の5、6年生男子は56人が出場。東京のライバルたちを意識し、必勝を期して臨んだ。予選で8課題全て完登するという目標は達成したものの、もう一つの目標である表彰台は及ばなかった。
「やっぱり優勝したかった」と悔しさをにじませる。
週末は県外のジムに遠征、自宅では敏明さんがガレージに自作したクライミング壁を使い、トレーニングを重ねている。「苦手な課題や難しい課題があっても、簡単にはあきらめない。100トライでも200トライでもできるまでやる」と根っからのチャレンジャー。
憧れは16歳で日本代表の、日本人で唯一ボルダリングとリード両方で世界一になった安楽宙斗選手。目標は2年後のボルダーユース日本選手権ユースB。「2位までに入ると世界ユース選手権に出られるから」と世界に照準を合わせている。