日本植生=本社・岡山県津山市=が所有する美咲町の日植総合研究圃場が、環境省の「自然共生サイト」に認定された。OECM(保護地域以外で生物多様性保全に資する地域)として国際的なデータベースに登録され、2030年までに地球の陸・海それぞれ30%以上を自然環境エリアとして保全する「30by30目標」の達成に直接貢献する。
2023、24年度で全国328カ所が認定されており、県内では3カ所目。
同ほ場は、1993年に開設された約10ヘクタールの試験場。針葉樹林や落葉・広葉樹林にみられる各種植物とニホンジカ、ノウサギなど多くの動物が生息している。植物見本園、岩石見本園、人工降雨試験機や耐流速試験機などの各種設備を備え、これまでに開発したのり面緑化製品やのり面保全工法などを展示している。
認定証授与式が24日、同町の町生涯学習センターであり、中国四国地方環境事務所・坂口芳輝所長が柴田明典社長に認定証を手渡した。柴田社長は「緑の価値を高めることをテーマに、生物多様性保全に取り組んでいる。植物の持つ多様な機能を生かし、植物の価値を高め、私たちの仕事の価値を高めていきたい」と話した。
臨席した青野高陽町長は「自然環境の保護は私たちの未来、次世代を担う子どもたちの未来を守る大切な使命」と述べた。
