岡山県久米郡美咲町(青野高陽町長)は1日、電子機器を用いて行う娯楽や競技を指すeスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)で教育、介護、福祉分野の振興と向上、地域の活性化などを目指し、県北で初めて県eスポーツ連合(本村哲治会長)と包括連携協定を締結した。
同連合は、日本eスポーツ連合の地方支部として2018年に創設。コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦型スポーツの普及のほか、ゲームソフトウェアを活用してコミュニティーの育成やまちづくりを図り、産官学民と連携して活動している。県内の自治体との協定は備前市に続き2件目。

今後は▽子ども社会参画意識の育成▽多世代交流の促進▽健康増進、福祉向上、介護予防につなげる施策▽町民たちのデジタルコンテンツに対するリテラシーの向上―など計7項目の取り組みを推進。主に子どもの居場所づくりや子どもと若者らが交流できる機会の創出などを目的に相互が協力していく。
この日、締結式が同町原田の町役場であり、本村会長は「eスポーツは活用の仕方によって、観光などの産業の活性化にも寄与できる。若者たちは情報発信能力に長けており、自治体、企業も自分たちのメディア(情報発信媒体)を持つのが重要になる時代。町や地元企業が取り入れていけるように協力していきたい」。青野町長は「世代や国境を越えて人をつなげる力があり、地域コミュニティーの希薄化などの多様な課題を解決するツールとして非常に期待している。活用を模索することは、本町が時代に先駆けた価値を作るのに重要だと確信している」とあいさつ。双方が協定書に署名した。
この後、レーシングゲームのデモンストレーションが行われた。
