岡山県警本部と津山署は26日、医療従事者を対象とした不審者対応訓練を津山市二宮のわたなべ内科医院で行い、有事に備えた。同署管内では初めて。
他府県で発生した医療従事者への凶悪事件を受け、県警は県医師会との連携を強化。防犯意識を高め、患者と職員の安全を確保する目的で行った。
来院した男が受付窓口のスタッフに睡眠導入剤を求めて声を荒げる中、渡邉信介院長が対応。興奮する男を相談室へと引き離し、スタッフは奥にある処置室から110番通報し、患者の避難誘導を行った。間もなく駆けつけた警察官が男を確保した。
県警犯罪抑止対策室の小野田厚室長は「患者とスタッフの安全を第一に考え、どのように行動するか普段からイメージして有事に備えてほしい」と講評。渡邉院長は「医療機関は危機管理の面で対策が遅れている。危機意識をしっかり持って日ごろから職員に話をしたり、模擬訓練を行ったりする必要がある」と話した。