岡山県真庭市中の食と農の複合施設「真庭あぐりガーデン」が、敷地を大きく広げカフェ・レストランと農産品加工・商品開発施設を新たに整備して、リニューアルオープンした。「地元の農業事業者の収益向上と資源循環、さらに観光拠点化を目指す」としている。
敷地面積は従来の約1.8倍の5016平方メートルに拡張。新たに完成した平屋建て1195平方メートルの施設は壁に廃材を用いるなどしてアースカラーに仕上げた。カフェ・レストラン「十字屋商店」はバイオ液肥で育てた「循米(めぐりまい)」をかまどで炊き上げたごはんを中心に、本格和食や洋食が楽しめる
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規格外の野菜をカットするために整備した加工場では、平均年齢82歳の「おばあちゃん」たちが作業し、「お節介野菜」として販売、給食でも使用する。困りごとを相談できる「お節介カウンター」も設けた。
新施設の屋上には広場と菜園、ビオトープ、つり橋なども整備した。
従来の施設はショップ・旬の蔵deziーnaを一層充実させ、地元生産者の旬の野菜や加工品をはじめ量り売りの調味料などを販売。このほかインターネットショップ岡山産直工房、廃材を用い自由な発想で遊べる「はいざいパーク」が入った。
広場にはふれあいパークや小川のスロープなどがあり、今秋にはあぐりバイオ液肥工場とパン屋PANETTEがオープンを予定している。
セレモニーが同日あり、国会議員や地元の県議会議員・市議会議員ら関係者約100人が出席。運営する十字屋グループの牧一穂代表が「子どもからお年寄りまで多世代が共生できる空間、みんなが助け合い一体になって前を向いて進んでいける、そんな拠点施設を目指したい」とあいさつ。勝山高校吹奏学部が演奏する中、全員でヒマワリの種などが入った土や太陽光で分解される風船を空に放ち、新たな門出を祝った。
真庭あぐりガーデンは、食を通じ地域と人と自然をつなぐ啓発拠点として2015年4月に開業した。