生家や母校を巡礼|おかえり稲葉さん2017
稲葉さんの実家・イナバ化粧品店前(川崎)では、開店前からファンの列ができていた。店内ではイナママこと母親の邦子さん(80)が一人ひとりと「はい、ビーズ」と記念撮影し、ハグを交わしていた。名古屋市から来ていた医療事務・岸園明奈さん(38)は「ずっと来たかった。同じ空気を吸いたかった。お母さんが『幸せになりますように』といってくれて、感激です」と話していた。
同店周辺では川崎町内会青壮年部の催しや津山ひかり学園のおもてなしプロジェクトがあり、終日歓迎ムードを盛り上げていた。
稲葉さんの兄・伸次さん(56)が経営する沼の和菓子店も、お菓子を買い求めるファンでにぎわった。いとこ同士で山口県から来ていた会社員・玉木美絵さん(42)と同・和田聖さん(33)は「ここのお菓子が大好き。チケットはないけれど、歴史的な1日を楽しみたい」と笑顔をはじかせた。
稲葉さんの母校・津山高校(山北)は、正門と校舎前の門を開放した。国指定重要文化財の旧本館前でファンは記念撮影。購買店も特別に開け、イナバ化粧品店から提供を受けたノートや、同校の校章、L章、ボタンなどを買い求めていた。友人と2人で来ていた倉敷市の主婦・石浦千枝美さん(61)は「津山にはよく来るけれど、津山高校に来るのは初めて。ここで稲葉さんが勉強したのだと思うと感動です」と話していた。