落語家・林家たい平さんと春風亭一之輔さんの二人会(津山文化振興財団主催、津山朝日新聞社など後援)が26日、岡山県津山市の津山文化センターで開かれ、軽妙な語り口で詰めかけた約900人のファンらを笑いの渦に巻き込んだ。
前座の林家さく平さんが場を温めた後、春風亭一之輔さんは、自身の近況や津山の印象について語り、「さくらまつり期間なのに桜が全く咲いていない」など”ごあいさつ”。観客の心をつかむと、抑揚の効いた表現と張りのある声で古典噺(はなし)を展開し、笑いを誘った。
後半は林家あずみさんの三味線漫談に続き、満を持して登場した林屋たい平さんが、人気テレビ番組「笑点」のメンバーで今月卒業する林家木久蔵さんらとのエピソードをしんみり、おかしく語り上げ、最後に夫婦にまつわる人情噺を巧みな話芸で繰り広げ、観客を”たい平ワールド”に引き込んだ。
小原の主婦・猪澤友子さん(59)は「豊かな表情や息遣いから場面がありありと伝わっていた。タイムリーな話題も多く、たくさん笑わせてもらった」と話していた。