第39回津山市文化財調査報告会(岡山県津山市)

行政・公共 調査報告に耳を傾ける参加者
         

 第39回津山市文化財調査報告会(岡山県津山市主催)が29日、川崎の津山東公民館で開かれ、新たな発見に期待を寄せながら市民ら約40人が話に耳を傾けた。
 職員ら3人が登壇し、桑山南4号墳(高尾)、美作国府跡、国登録有形文化財・翁橋(西今町、宮脇町)について、2020〜21年度の間に実施した調査で判明したことなどを発表した。
 「新修津山市史近現代編」の執筆している産業遺産学会の小西伸彦理事長は、翁橋で発見したアスファルトの下に敷かれた「舗道れんが」の特徴などを説明。「今まで強度などの観点から橋の舗道に使われていることは無いと思われてきたがその常識を覆す発見となった」と指摘。建築用と比較して耐久性に優れた点など挙げ、「他に舗道れんがを用いている橋が各地にあると思われるが、現存している状態で確認されたのは津山が初めてではないか。この発見を多くの人に知ってもらえたら」と述べた。
 このほか現在東京都に本社を置く「品川リフラクトリーズ」の前身「品川白煉瓦」の刻印「S・S」が横面に付いており、備前市にあった「伊部工場」で生産されていたとみられることにも触れた。講義を終えた参加者は会場に並べられた翁橋や品川白煉瓦伊部工場のれんがを見比べたりしていた。

調査報告に耳を傾ける参加者。


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