筆に感謝し書の上達願う とんどを兼ねた焼却祭 ぜんざいと甘酒の振る舞いも/岡山・津山市

祭事・神事・法要 炎の中に古筆を投げ入れる小坂宮司=岡山県津山市で
炎の中に古筆を投げ入れる小坂宮司=岡山県津山市で
         

 後醍醐天皇とその忠臣・児島高徳をまつる岡山県津山市神戸の作楽神社で14日、「筆まつり」が開かれ、市民らが筆に感謝し、書の上達を願った。

 書道愛好家らから寄せられた使い古しの筆約120本が神前にささげられ、本殿で小坂博通宮司(70)が祝詞と感謝詞を奏上した。続いて境内で住民ら約40人が参加して、とんどを兼ねた焼却祭があり、正月飾りや書き初めなどを積み上げ、点火。立ち上る炎に小坂宮司が筆を投げ入れ、参加者は静かに手を合わせた。ぜんざいと甘酒の振る舞いもあり、喜ばれた。

 近くに住む80代の女性は「みんなと1年間の無病息災を願った。作楽神社の歴史を振り返ることもできて良かった」と話していた。

 後醍醐天皇が「能筆の帝」と呼ばれていることや、児島高徳が矢立の筆で桜の木に十字詩を書いたという故事にちなみ、1981年から毎年行われている。


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