岡山県新庄村のがいせん桜通りでこのほど、メルヘンの里盆踊り大会(同実行委主催)が開かれ、浴衣姿の地元住民や帰省客らはやぐらの前で、約300年前から伝わる風流な踊りの輪をつくり楽しんだ。
悪天候やコロナ禍の影響で中止が続き、約5年ぶりの再開となった今回は約120人が参加。太鼓を持つ新庄村盆踊り保存会や村内の中学生たちの後に続き、手を打ち鳴らしたり、左右に広げたりしながら並んだ。旧出雲街道宿場町の面影が残る通りは、リズミカルな太鼓の音や「くどき」と呼ばれる歌が響き、みやびやかな時間を満喫する人たちで熱気に包まれていた。
同村では5種類の盆踊りが伝承されており、情緒ある「東」、軽快なテンポの「はやびぜん」のほか、「てんがらこ」「小大寺」などがある。中でも「ま〜んま〜ん まてまて」というくどきとともに、ゆったりと踊る「まんま」は村内ならではのものといわれている。
新庄中3年・清川謙斗君(14)は「大人から子どもまでが一体となって踊るのは楽しかった。地元の伝統を大切にし、地域外の人にも知ってもらえるように頑張りたい」と話していた。
イベントに先立ち、新庄川河川敷で約1200発の花火が打ち上げられた。