岡山県美作市林野の安養寺で8日夜、約800年続くとされる裸まつり・安養寺会陽(美作市重要無形民俗文化財)があり、福を呼ぶ真木を求めてまわし姿の男衆が激しい争奪戦を繰り広げた。
市内外から約600人(主催者発表)が参加した。午後9時すぎ、雪が降りしきるなか、太鼓の音に合わせ、渡り廊下から副真木50本が次々に投げ込まれ、境内を埋めた男たちは手を伸ばしてもみ合った。続いて、三番太鼓を合図に照明が落ちると、横田大雅副住職(32)が観音堂の福窓から陰陽一対の本真木を投げ入れた。男たちは雄たけびをあげて一斉に飛び付き、大きな渦のようになって奪い合った。
本真木(祝い主・真殿製材所、エクセディ精密)を手に入れた林グループの会社員・横山睦致さん(60)=岡山市中区=は「還暦を迎え、2回目の本真木。また精進したい」、仲間たちと参加していた公務員・森稔倫さん(49)=岡山市東区=は「20年弱通って、初めての本真木。授かったという感じ」とそれぞれ喜びを語った。
祭りは美作会陽保存会主催。日中には、園児や児童が参加する子ども会陽も行われた。
![福窓から本真木を投げ入れる横田副住職](https://tsuyamaasahi.co.jp/wp/wp-content/uploads/ad02cd32a53ab4fb8a8595d61348e2b2-1024x684.jpg)
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