岡山県津山市の油絵画家で、元中学校教師の福田成美さんの遺作展(OfficeKAME主催)が、新魚町のアルネ津山4階・市立文化展示ホールで開かれ、国内外の美しい風景画や抽象画に来館者が見入っている。22日まで。
福田さんは1936年に同市に生まれ、京都学芸大学(現・京都教育大)を卒業後、美術教師として長年県北の中学校などに勤務。69年には愛好家でつくる絵画グループ「シャトー会」を創立し、昨年2月に86歳で亡くなった。今回はピアニストの長女・ひかりさん(57)=東京都=が、アトリエに残された約400点の中から、油彩90点を出展した。
教員時代にスキー部で訪れた大山やゲレンデの美しい雪景色をはじめ、空中で激しくバスケットボールを奪い合う部員たちの姿が抽象的な表現で描かれている。さらに退職前から絵画仲間と訪れた西ヨーロッパの街並みや遺跡、晩年に制作された日本各地の山々や湖畔の風景も目を引く。
ひかりさんは「年代を追ってみると作風に大きく変化があり、面白い。気軽に足を運んで父の思いに触れてほしい」と話している。
午前10時~午後6時(最終日4時)。入場無料。