美作の中世山城連絡協議会(10団体)は11日、本年度総会を岡山県津山市の中央公民館で開き、事業計画を決め、役員を改選した。コロナ禍のため3年ぶりの開催。
会員ら約40人が参加。土居徹会長が「コロナ禍のため、神楽尾城跡の県指定、岩屋城跡の国指定が前進していないのが残念。しっかり協議し、山城を盛り上げていきたい」とあいさつ。
協議では、山城登山会、山城講演会、遺構見学会、桃太郎サミットin美咲への協力、
エフエムつやま出演などの事業計画を承認した。役員改選があり、西尾一朗さん(岩屋城)を新会長に選出した。
また、美作郷土史家・皆木佽耿さん=東広島市=が、「室町中期の美作国 岩屋城主中村則久の素顔」と題して記念講演。中村則久は美作守護代で、現代にのこる時跡に「刀匠・長船忠光に院庄で作刀させた」「備前西大寺の本堂造立の費用に美作西部の段銭をあてた。これで西大寺の裸祭りが始まった」を挙げた。守護赤松義村と宿老浦上村宗の抗争の際には岩屋城で長期戦に耐え、「勝利した浦上村宗より引き続き守護代職を補任された」と解説した。
西尾会長を除く主な役員は次の通り。(敬称略、任期2年)
▽副会長=土居徹(神楽尾)児玉收司(矢筈)▽事務局長=長瀧薫(医王山)▽事務局会計=眞家規善(岩屋)▽企画部長=鳥取文二(神楽尾)▽広報部長=飯島尚教(神楽尾)▽研究部=赤坂健太郎(津山おくにじまん研究会)▽監事=椙田高史(堀坂砦)岡隆彦(岩屋)