美作大学・同短期大学部の「地方創生論」をテーマにした連続講演会が23日、北園町の美作学園創立100周年記念館で行われた。最終日は前鳥取県知事で元総務大臣の片山善博早稲田大学教授が「コロナを超えた地域と自治の将来」と題して話した。
同大学生と美作地域の行政関係者約70人が参加。同講演は昨年度から開催しており、コロナ禍の影響により延期となっていた。感染予防対策としてオンラインで実施した。
片山教授は、新型コロナウイルスが収束した後の経済政策や地方の取り組みについて「発生前後で変化した環境に着目し、何が残るのか見極めて予測する必要がある」と前置き。オンラインを利用した授業や会議を例に挙げ、「今後も続けていくと効率的な方法ができた一方で、インバウンド事業など以前のように戻るのが難しい対策もある」と説明した。
その上で「リモートワークなどの普及で地方でもできる仕事が増えた」と述べ、「各地域の特徴や利点をとらえた事業を考えるべき。国の政策や方針ばかりに頼らず、自治体も発想を変えて自分たちに合った政策で地域をつくっていくとよい」と強調した。
社会福祉学科2年の尾關文那さん(19)は「地域経済の流れを知るいい機会になった。これからは地方の暮らしに目を向けた社会貢献の仕方を考えてみるとおもしろい」と話した。
p
オンライン講義を聞く学生たち
美作大学 地方創生テーマ 連続講演会
- 2021年5月25日
- 教育・保育・学校