2020年度の「社会福祉士国家試験」で美作大学は、社会福祉学科4年生37人が受験し、34人が合格する好成績を収めた。同大として過去最高の合格率92%を記録し、全国平均の29・3%を大幅に上回った。合格率は国公立を含む全国の大学152校中で5位、私立大学では124校中2位の快挙となった。
同科では教員ごとのグループに分かれて少人数制で学び、学生一人ひとりをきめ細かくサポート。20年度は新型コロナの影響でオンライン授業になるなどしたものの、学生たちは気持ちを切らせることなく一丸となって国試対策に取り組んだ。教員たちも団結し、早朝から夜遅くまで勉強に打ち込む学生を支え、日帰り合宿なども行った。
試験は2月にあり、悲願の全員合格とはならなかったものの、これまでの同大最高だった17年度の合格率90・5%を更新。全国の国公立の平均(73・4%)を5年連続で上回ったほか、私立大学の平均(46・2%)にも大きく差をつけた。西日本の私立大学では1位だった。
学科長の小坂田稔特任教授は「コロナの中だったが、学生も教員も一人ひとりがよく頑張り、その成果が出た。この成績を励みにして、合格率100%と全国1位を目指したい」と話している。
また同科の就職は9割以上が専門職へと進み、20年度は7人が公務員(法務省、県庁、市町村)になったほか、公立病院への採用や、高校教師の夢をかなえた学生もいる。
国試の合格率の高さを維持していることから本年度、同科には定員50人に対して69人が入学した。
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1国家試験の壮行会で決意を新たにする学生たち(美作大提供)