岡山県美作市は、北山地区への新築移転に向けて近く造成工事に着手する新庁舎について、基本設計の概要をホームページで公開している。7月から建物本体に着工し、2024年度中の完成を目指す。
計画概要によると、新庁舎は鉄筋コンクリート造2階建て延べ床面積約7400平方㍍。市民の利便性と業務効率に配慮した機能的な設計で、南側を主入り口とする1階に窓口部門を集約するほか市民ギャラリー、フリースペースなどを配し、2階に総務部、教育委員会、市長部局、議場などを設ける。中央の吹き抜けにより全体が見渡せる分かりやすさ、高齢者や障害者らも使いやすいバリアフリー設計とユニバーサルデザインを随所に取り入れ、地場産材をロビーのフローリングや天井などに用いる。自動制御のエネルギー管理システムやLED照明とセンサーによる自動調光制御を採用し、大型情報表示ディスプレイも導入。約1・3㌶の敷地内には駐車スペース200台分(半数は公用)を設ける。
さらに市民の安心安全を支える施設として、頻発するゲリラ豪雨を想定して1階のレベルを周囲よりかさ上げし、建物への浸水を防ぐ。地震により非構造部材が落下せぬよう天井をなくし、床空調を採用するなど設備機器はすべて床置きとなる。
建設費は約40億円。約70%が交付税措置される合併特例債の発行期限(24年度末)を踏まえたスケジュール。
現庁舎(栄町)は1979年築、美作文化センター(湯郷)は74年築でともに老朽化。市は中国自動車道・美作インターチェンジ西側の用地(北山と豊国原の約5・3㌶)に、新庁舎、防災公園、文化センターを一体的に整備する計画で、防災公園は25年度中に完成させ、文化センターはその後着工する計画。
美作市役所新庁舎 基本設計の概要をホームページで公開 / 岡山県美作市
- 2023年3月1日
- 行政・公共