岡山県津山市の津山郷土博物館で20日、ミニ企画展「文様を楽しむー染型紙の技とデザインー」が開かれ、精緻で美しい文様が刻まれた型紙に来館者が見入っている。2月12日まで。
柿渋を塗った固い和紙に職人が絵柄や模様を彫った染型紙は、着物生地の「型染め」に使われ、江戸中期には三重県鈴鹿市などで多く生産。今回は津山市加茂町の民家から寄託された型紙21点を出展した。
モミジやキキョウ、麻の葉、ひし形などをあしらった多彩な文様が並び、どれも手作業ならではの味わい深さがある。2匹のコイを大胆にレイアウトした絵柄や、さまざまな馬が組み合わさった斬新な作もあり、来館者は感心した様子でじっくりと眺めていた。
倉敷市の会社員・木下歩さん(40)は「職人技が光る繊細な柄に引き込まれた。個性的で愛らしいデザインもあって面白い」と話していた。
問い合わせは、同博物館(TEL:0868-22-4567)。