地方移住総合情報誌「TURNS」プロデュ―サーの堀口正裕さんを講師に迎えた特別講演会「自分も地域も幸せになる仕事の作り方」が17日、岡山県津山市のINN―SECTで開かれた。
堀口さんは東日本大震災をきっかけに、「TURNS」を創刊。総務省、国土交通省、農林水産省など数々の省庁に有識者として招かれているほか、全国各自治体の移住施策にかかわっている。
昨年SNSのX(旧ツイッター)に投稿した自身の辛口コメントを紹介。「地方はブルーオーシャンで成功する? そんな簡単じゃない。地方はいい人ばかり?笑!東京も地方も生身の人間しかいないんです。やりたいことが先で移住が先じゃない。ユートピアはないって話です」。
「そもそも、何のために地域に? 幸せになるためです」と切り出し、「幸せになるためにまずやるべきことは、東京にも地方にも生身の人間しかいないということを理解すること。過度な期待をしないと同時に、都市にはない課題に対し、覚悟を持って向き合っている人を理解し、できる関わり方を見つけて実践すること」と語った。
全国各地の注目しているプロジェクトや活躍している人たちを紹介し、その特徴に「自らが一番楽しんでいる」「覚悟、本気、信頼、スピード感」「諦めが悪い」「繋がり、ご縁、仲間を大切にしている」「受援力がある」を挙げ、「一番伝えたいことは地域づくりではなく、自分づくりのヒント。地域のリアルな課題に謙虚に真摯(しんし)に向き合い、地域の本当の思いに触れてほしい」と訴えた。
岡山県北の事業アイデア創出コミュニティ「Homing」(レプタイル主催)の今年度最終日となる6回目の講義。約20人が聴講した。