令和6年度(第64回)郷土民謡民舞全国大会(日本郷土民謡協会主催)の民舞グランプリの部で、岡山県津山市の舞踊集団「宮坂流」が同大会最高賞の「総理大臣賞」を獲得した。
実績を重ねる中、縁にも恵まれ活動の幅を広げようと初出場し、見事快挙を成し遂げた。
同大会は今月18~20日、埼玉県のさいたま市文化センターで全国予選を通過した12組が参加し開催。「宮坂流」は21~33才の若手7人で構成したメンバーで、熊本県に江戸時代から伝わる民謡「牛深ハイヤ節」を披露した。「生演奏で行いゆったりとした前半から後半一気に盛り上げる曲調」にこだわり、宮坂流らしいダンスやバレエの要素を織り交ぜスピード感あふれる舞台に仕上げた。
「時間が少ない中、女性特有の柔らかみと元気のよい表現ができた。どのような結果になるか不安もあったが、強い思いがあれば“変わる”ということが体感できうれしく思う」「これからも常に成長し続ける姿を見て欲しい」と二代目・宮坂一樹さん(28)=林田。
海外でも伝統芸能の魅力発信を行っている宮坂太貴さん(32)=同=は「研さんを積む中でメンバーの心が一つになっていった。見る人たちにわくわくしてもらえるよう意識した結果自分たちの作品に喜びを感じてもらえたことがうれしい」と達成感に満ちあふれながらも前を見据えている。
NHK紅白歌合戦のバックダンサーとして出場経験のある黒田文音さん(29)=神戸=は「苦手分野の踊りだったこと、過去優勝経験のない曲だったことが相まって最初はあまり乗り気ではなかったが、稽古を重ねる中で段々と楽しさに気づいた。努力することで報われることもあるということを改めて感じることができ生涯忘れることのない経験となった」と感謝の気持ちを抱きながら同大会を振り返った。
同賞受賞の踊りは、ベルフォーレ津山で11月2日に開かれる「こんな舞台創ってみました」でもお披露目される。
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